おはようございます。現役火葬場職員の火葬ディレクター™です。
「火葬が終わり、お骨を拾う収骨の儀の時に、故人さまが愛用していたお品物を骨壺へ入れてあげたい」と思っていたり、悩んでいたりしませんか?
でもこの記事を最後まで読めば、すっきり解決できるんです!
そこで今回は、収骨の儀について愛用品のお品を収め方を、この歴約10年の現役火葬場職員がご紹介していきます。
これを知れば、あなたも後悔なく心の平安を持ってご収骨を終えることができますよ。
日本のお葬式では、収骨の際に故人の愛用品を骨壺に入れることが一部の家庭や文化で行われています。これは故人さまへの敬意を示し、遺族の心の慰めとなる大切な儀式です。この記事では、具体的な手順や注意点、実際の事例を紹介します。
収骨の際に愛用品を入れる手順
1. 愛用品の選定
収骨の前に、故人が特に大切にしていた愛用品を選びます。小さなアイテムが適しており、一般的にはアクセサリー、写真、小さな手紙などが選ばれます。これにより、故人の思い出や愛情を象徴するものを選ぶことができます。
2. 火葬前の準備
火葬前に棺の中に愛用品を入れる場合、燃えやすいものや自然に分解されるものが適しています。例えば、紙の手紙や布のハンカチなどです。ただし、火葬場によっては、愛用品の持ち込みに制限があるため、事前に利用する火葬場に確認しておくことが重要です。
3. 収骨の儀
火葬が終了した後、収骨の儀式が行われます。この時、喪主さまを先頭にご家族・ご親族や親しい人々が骨壺にご遺骨を収めていきます。通常ご収骨は足元から順に骨壺に遺骨を収め、最後に頭骨を入れます。この手順は、故人さまが座っているように、もしくは立っているようにと身体を再構成する象徴的な意味を持っています。
4. 愛用品を骨壺に入れる
遺骨を収める際に、選定した愛用品を一緒に骨壺に入れます。愛用品を入れる順序や位置は、家族の希望や宗教的な指示に従って行います。これにより、故人の個性や生前の愛情を大切にしながら、最後の旅路に送り出すことができます。基本的には火葬場職員が「本日は何かこちらの骨壺へ収めるものをお持ちですか?」とお聞きしますので、職員の指示に従って骨壺へ収めてください。収める際は片手でも結構ですので皆様でご一緒に収めて頂けるようにご案内致します。
収骨時に骨壺に入れる愛用品の具体例
1. アクセサリー
- 指輪: 結婚指輪や故人が日常的に身につけていた指輪。
- ネックレス: 故人が特に大切にしていたネックレスやペンダント。
- 腕時計:故人が常に身に着けていた時計。
2. 写真
- 家族写真: 故人と家族が一緒に写っている写真。
- 個人写真: 故人が特に気に入っていた自分自身の写真。
3. 手紙
- メッセージカード: 故人に向けた感謝や思い出を書いたカード。
- 手書きの手紙: ご家族・ご遺族が書いた故人への手紙。
4. 宗教的なアイテム
- お数珠: 仏教徒の故人が使っていたお数珠。
- お守り: 故人が生前に大切にしていた神社や寺院のお守り。
5. 小さな記念品
- 愛用のペン: 故人が生前に愛用していたボールペンや万年筆。
- 趣味のアイテム: 例えば、釣り好きの故人なら浮きや釣り糸など釣り道具、読書好きの故人ならブックマークなど。
6. 衣服の一部
- ハンカチ: 故人が常に持ち歩いていたハンカチ。
- スカーフ: 故人がよく身につけていたスカーフやショール。
具体的な事例
事例1: 指輪を入れる
ある家庭では、故人が毎日身につけていた結婚指輪を骨壺に一緒に入れました。この指輪は故人にとって非常に大切なものであり、家族にとっても故人との強い絆を象徴するものでした。
事例2: カトラリーを入れる
他の家庭では、故人の遺骨と共に、故人が愛用していた小さな木製のカトラリーを骨壺に入れました。これは、故人が生前に料理を愛し、家族と共に食事を楽しんだ思い出を象徴するものでした。
事例3: お数珠を入れる
ある仏教徒の家庭では、故人が毎日使っていたお数珠と一緒にご遺骨を収めました。数珠は故人の信仰心を象徴するものであり、家族にとっても故人の魂の安らぎを祈るための大切なアイテムでした。
事例4: 手紙を入れる
ある家族では、故人が書いた最後の手紙を骨壺に一緒に収めました。この手紙には、故人の感謝の気持ちや家族への愛情が綴られており、家族にとっても永遠に大切なものでした。
重要なポイント
個人の思い出を尊重
愛用品を選ぶ際には、故人が特に大切にしていたものや、故人との思い出が詰まったものを選ぶことが大切です。これにより、故人の生前の記憶や愛情を永遠に保つことができます。
家族の合意
どの愛用品を入れるかは、家族全員で話し合い、合意の上で決定することが重要です。家族全員の意見を尊重し、納得のいく形で進めることで、心の平安を得ることができます。
火葬場の規則確認
一部の物品は火葬場の規則によって持ち込みが制限される場合があるため、事前に確認しておくことが必要です。これにより、スムーズな収骨の儀の進行が可能となります。
まとめ
収骨の際に故人の愛用品を骨壺に入れることは、故人さまへの敬意と遺族の心の慰めを目的としています。具体的な手順や注意点を理解し、適切に進めることで、故人さまとの思い出を大切にしながら最後の別れを告げることができます。家族全員で話し合い、故人の意向を尊重しながら、心温まる儀式を執り行いましょう。
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