昔は薪で火葬!?現在はどんな燃料で火葬を行っている?

現役火葬場職員の火葬ディレクターです。
火葬場は、故人を最後の旅に送る場所であり、その役割は非常に重要です。近年、環境問題や資源の有効活用が求められる中で、火葬場で使用される燃料にも変化が見られています。本記事では、現代の火葬場で使用される燃料の種類や特徴について解説し、その環境への影響や技術革新について紹介します。また、火葬場が持続可能な社会に寄与するための取り組みや、今後の展望についても触れます。これらの情報を通じて、火葬場における燃料の重要性と環境への配慮を理解し、より適切な選択ができるようになります。

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諸外国との貿易により伝染病の蔓延

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現在はどんな燃料で火葬を行っているか

日本政府が貿易によって外国との接触を深めた近代以降、日本には多くの伝染病が持ち込まれることとなりました。1899年には、外国から持ち込まれたペスト、天然痘、黒死病などが日本を襲い、国中に蔓延することになりました。
このような状況に対して、日本政府は蔓延の防止策として様々な対策を講じました。まずは検疫が行われ、感染源となる人や物品の流入を制限することが試みられました。また、ネズミや害虫の駆除も積極的に行われ、衛生面の向上に取り組むことで感染症の拡大を防ぐようになりました。

ペスト、天然痘、黒死病などとの闘い

しかし、これらの対策は完全に伝染病を防ぐことができませんでした。ペストや天然痘は特に強力な伝染病であり、日本中に広がってしまったため、政府は緊急の対応を余儀なくされました。感染者を隔離し、医療現場の充実や衛生面の改善を進めるなど、総力戦で伝染病と戦うことが求められました。このような状況下で、日本政府は伝染病対策の重要性を再認識することとなりました。その後も、病原菌の研究や予防接種の普及など、伝染病対策に向けた様々な取り組みが進められています。今日の世界でも、伝染病対策は重要な課題の一つとなっています。新型コロナウイルスなど、新たな感染症の発生にも備え、科学技術の進歩を活用しながら、伝染病の蔓延を防ぐために全力を尽くす必要があるでしょう。

野焼きから建屋への変化

近代以前の日本では、火葬に関してはまだ未発達な状況が続いていました。火葬場が設置されていない地域では、野焼きという形で火葬が行われていたという記録が残っています。
その後、近代化が進む中で、日本政府は伝染病予防という観点から、火葬場の整備に取り組むようになりました。簡易的な建屋を設け、煙突を設置することで、煙を排出する際に発生する有害物質の排出量を減らし、公衆衛生を保つための対策を講じました。
しかし、当時は再燃システムなど煙を無色・無臭にする技術はまだ存在しておらず、煙突からは黒煙が噴出していました。このため、火葬場は不衛生な場所として扱われ、黒い煙と悪臭のイメージが現在へ残ることとなりました。
現代では、技術の進歩により、火葬場においても煙を無色・無臭にすることが可能になり、より衛生的な火葬が行われるようになっています。しかし、この頃のイメージは、映画やドラマなどでも再現され、今もなお、多くの人々に伝えられています。

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石油依存度の低減や環境負荷の軽減

原油の輸入自由化により重油や灯油へ

1960年代に入り、日本政府は貿易・為替自由化計画大綱を決定しました。これによって、1962年には石油輸入の自由化が行われ、日本は世界の石油市場に参入することができるようになりました。

石油輸入自由化に伴い、日本国内のエネルギー政策も変化を遂げました。それまでの薪などの使用燃料から、重油や灯油、軽油といった石油製品へと変化していきました。これによって、国内のエネルギー需要が急増し、石油産業は急速な発展を遂げました。

しかしながら、この急速な発展に伴い、石油をめぐる環境問題も浮き彫りになってきました。石油の精製や使用によって発生するCO2やSOxなどの排出量が増大し、大気汚染や地球温暖化などの環境問題が深刻化していきました。

このような環境問題を解決するために、日本政府はさまざまな取り組みを行っています。例えば、石油代替エネルギーの開発や普及、省エネルギー技術の導入、エネルギーの多様化などです。これらの取り組みによって、石油依存度の低減や環境負荷の軽減が進められています。

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大規模災害における燃料供給方法の検討し都市ガスの利用を開始

大規模災害における燃料供給方法の検討し都市ガスの利用を開始の画像
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1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の発生

1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、日本史上最大規模の地震災害の一つであり、多数の死傷者や建物の倒壊、火災などを引き起こしました。このような災害が発生すると、石油製品の供給にも影響が出ることがあります。
火葬炉は鉄等でできた頑丈な躯体であるため、阪神・淡路大震災によるダメージは比較的少なかったとされています。また、メンテナンス体制が整っていたことから、すぐに復旧が整いました。
しかし、石油製品の供給には問題が生じました。日本は石油を輸入に頼っているため、石油タンカーが遅延したり、日本にある石油精製所の損壊、高速道路やトラックなどの輸送手段の寸断により、重油、灯油や軽油の補給に時間がかかりました。
このような災害に備えて、石油の備蓄や供給ルートの確保など、対策が必要とされています。また、代替エネルギーの開発や普及も進められており、災害時に備えるための対策が進められています。

安定供給を目標として都市ガスを使用した火葬場の増加

現在、都市部では火葬炉のコストが上昇しているため、都市ガスを使用した火葬場が増えています。都市ガスは、安定的な供給を目的として、地震に強いガス管を導入し、供給エリアを細かく設定しています。また、災害時にもガス供給が止まった場合に備えて、機器の設置や設計に配慮がされています。
都市ガスを使用することで、石油製品の供給に依存しなくてもよくなり、災害時でも比較的安定した供給が可能となります。また、都市ガスは火葬時の燃焼効率が高く、環境にも配慮されたエネルギーとして注目されています。
さらに、大規模災害が発生した場合にも、都市ガスは迅速な復旧が可能です。これは、災害時にガス供給が止まった場合でも、停止の影響が最小限に抑えられるように設備が設計されているためです。
そのため、都市ガスを使用した火葬場の増加が進んでいます。しかし、都市ガス自体が供給停止することがあるため、火葬場のバックアップシステムや代替エネルギーの確保など、より安定的な供給に向けた取り組みも必要とされています。

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