あれ!?読めません!「六導・矢来・洒水器」意味までわかる!?

現役火葬場職員の火葬ディレクターです。
皆さまは「六導」「矢来」「洒水器」読めて、意味まで分かりますか?
これらはお葬式でよく使われる漢字です。


葬儀は、故人を偲び、ご家族、ご親族、友人が集まって最後のお別れをする重要な儀式です。その背後には、葬儀に関連する漢字に込められた意味や敬意があります。本記事では、葬儀に関連する主要な漢字の意味や起源を紹介し、それらがどのように故人への敬意を表現しているのかを解説します。

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問題編スタート

  1. 過去帳
  2. 六導
  3. 六灯
  4. 門灯
  5. 矢来
  6. 曲禄
  7. 五具足
  8. 印金
  9. 洒水器
  10. 仏飯器
  11. 杢柾
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回答編

過去帳(かこちょう):仏教において故人の名前や没年月日、法名、菩提寺、供養者の名前などを記録する帳簿のことを指します。過去帳は、仏教寺院や菩提寺、または個人が保管していることがあります。過去帳は、故人を供養するためのものであり、故人の菩提を弔うために、家族や親族、またはその他の関係者が、故人の名前や命日を記入しています。また、過去帳には、仏教の法要やお盆などの法要の日付も記録されており、その日に故人の供養を行うことができます。過去帳は、仏教において非常に重要な役割を果たしています。仏教では、故人の魂が死後に再生することを信じており、過去帳に名前が記録されている故人を供養することで、その魂を慰め、来世の幸福を願うことができます。また、過去帳は、故人の命日に読経を行うための目安となり、故人への供養を継続して行うことができます。過去帳は、家族や親族、またはその他の関係者が、故人の名前を記入することで作成されるため、個人の思い出や家族の歴史的な記録としても重要な役割を果たしています。

六導(ろくどう):「六道」または「六趣」(ろくしゅ)とも言われる「六導(ろくどう)」は、仏教の世界観を表す概念で、すべての生き物が生まれ変わりを繰り返す六つの世界を示しています。具体的には以下の6つの世界(道)を指します。

  1. 地獄道:罪を犯した者が苦しみを経験する世界。地獄にはさまざまな種類があり、罪の重さによって罰が異なるとされています。
  2. 餓鬼道:物欲や飽くことを知らない欲望を抱き続けた者が生まれ変わる世界。満足することのない飢餓と渇望に悩まされるとされています。
  3. 畜生道:無知で他人を害する者が生まれ変わる世界。獣や昆虫など、無理解で苦痛に見舞われる存在として描かれます。
  4. 修羅道:戦争や争いが絶えず、力ずくで物事を決める世界。その名はインド神話の闘神アスラから来ています。
  5. 人間道:人間の世界。苦しみと喜びの両方を経験し、自分自身の行動でカルマ(行いによる結果)を作り出すことができる世界。
  6. 天上道:人間道で善行を積んだ者が生まれ変わる世界。神々や天人が住んでおり、長寿で幸福に満ちていますが、そこでもまた死と再生が存在します。

これらの「六導」は仏教の教えの中心であり、個々の行動が生まれ変わりの道を決定するという因果応報の教えを表しています。

六灯(ろくちょう):「六灯(ろくちょう)」は、特に日本の仏教で行われる、死後の霊魂の行方を示す信仰や葬送儀礼を表す言葉です。「六」は数える際の単位で、「灯」は明るさ、光を表します。これらは、死後の世界への道しるべや、慰霊のための明るさを提供するためのものとされています。六灯には以下のような種類があります。

  1. 天灯:天に昇るための灯。仏教では死後に天界に生まれ変わることが望ましいとされています。
  2. 人灯:人間界に生まれ変わるための灯。人間の世界は、仏道を修行し悟りを得るための最良の世界とされています。
  3. 法灯:仏法(仏の教え)に従うための灯。仏法は生きとし生けるものすべてに普遍的な真理を示し、悟りへの道を指し示しています。
  4. 戒灯:戒律(仏教の倫理規範)を守るための灯。戒律を守ることにより、人間は仏道を進むことができます。
  5. 慧灯:智慧(悟り)を得るための灯。悟りを開くことにより、煩悩から解放され、苦しみからの解脱が可能となります。
  6. 解脱灯:生死の輪廻から解脱するための灯。解脱とは、生死の輪廻からの究極の解放、悟りの境地を指します。

これらの「六灯」は、亡くなった人々の霊魂が安らかに次の世界へ進むことを祈る意味が込められています。また、遺族自身が仏教の教えを思い出し、自己を見つめ直すきっかけともなります。

門灯(もんとう):仏教寺院や神社、または一般の家屋の門先などに掲げられる、灯篭の一種です。門灯は、灯りを灯しているだけでなく、その形状や装飾によって、建物の性格や趣を表現することができます。仏教寺院の門灯は、通常、石や木材などで作られており、灯篭の中に燃料や蝋燭を入れて、灯りを灯します。門灯には、寺院の名前や建立年、または宗派の名称などが記されることが多く、門灯を通して、その寺院の特徴や歴史的な背景を知ることができます。神社の門灯は、通常、木材や竹などで作られており、屋根の上に灯篭が乗っています。門灯には、神社の名前や御祭神の名称、または神社の由来などが記されることが多く、門灯を通して、その神社の特徴や歴史的な背景を知ることができます。一般の家屋の門灯は、照明として使用されることが多く、家の名前や家族の名前が記されていることがあります。また、門灯の形状や装飾は、家の性格や趣を表現することができます。門灯は、建物の入り口に掲げられることが多く、その建物の雰囲気や趣を表現するために、様々なデザインや装飾が施されています。また、門灯は、その建物の役割や歴史的な背景を知ることができる貴重な情報源としても、注目されています。

矢来(やらい):仏教における修行場の一つで、特に禅宗において重要な場所です。矢来は、曹洞宗の僧侶や信徒が禅の修行や法要を行う場所として知られています。矢来は、禅宗の開祖である達磨大師が、中国で禅の修行を行った場所の名前に由来しています。禅の修行に必要な静かな場所として、矢来は曹洞宗の僧侶たちによって利用されるようになりました。矢来では、禅の修行のための座禅や瞑想が行われ、禅の修行を行うための環境が整えられています。禅の修行は、内面を見つめることで自己の問題や苦しみを解消することができるとされています。矢来では、そのような内面の探求を進めることができるため、多くの人々に利用されています。また、矢来では、一般の人々に向けて、禅の修行の体験会や講座が行われており、多くの人々に禅の修行の体験を提供しています。矢来は、禅の修行に欠かせない場所であり、多くの禅僧や信徒たちに愛されています。矢来での禅の修行や教育を通じて、自己の内面を見つめ、精神的な成長を目指すことができます。

曲禄(きょくろく):とは、律宗の曲禄が座るための椅子で、高く背の高いものであることが特徴です。曲禄いすは、曲禄が講堂で法話をする際に使用され、律宗の僧侶たちの中でも、特に地位が高い曲禄が座ることができる特別な座席です。曲禄いすは、椅子の上部に後ろ向きの椅背を持ち、座面には縁取りがあり、両肘掛けがあることが一般的です。また、曲禄いすの前には、律宗の儀式や法要に必要な法器が置かれます。曲禄いすは、律宗の伝統的な様式を反映し、曲禄の権威と地位を象徴するものとされています。現在でも、曲禄いすは、曲禄が法話をするための座席として使用されており、仏教の信仰の場で見ることができます。

五具足(ごぐそく):仏教における聖具の一つで、仏壇や仏堂などで用いられる、仏教儀式に必要な五つの道具のことを指します。五具足には、以下のものが含まれます。
1.仏像(ぶつぞう) – 仏像は、仏教儀式において重要な役割を持ちます。仏像は、仏の姿を表現したものであり、仏教徒が礼拝や瞑想を行う際の対象となります。
2.仏前花(ぶっぜんか) – 仏前花は、仏壇や仏堂に供える花のことで、花を供えることによって、仏に敬意を表します。
3.線香(せんこう) – 線香は、仏教儀式において香を焚くための道具で、香りを楽しみながら、心を静め、精神を浄化することが目的とされます。
4.燭台(しょくだい) – 燭台は、仏壇や仏堂において、ろうそくを灯すための台のことで、光によって、神聖な場所を照らし、仏教徒が礼拝や瞑想を行うための環境を整えます。
5.お盆(おぼん) – お盆は、供物を載せるための器であり、供物を仏壇や仏堂に供える際に使用されます。供物は、水や食べ物、果物などがあり、供物を供えることによって、敬意を表します。
五具足は、仏教儀式に必要不可欠な道具であり、仏教徒にとって、重要な役割を持っています。五具足は、仏教文化の一部として、現代でも多くの人々に愛されています。

印金(いんきん):仏教寺院において、仏像や仏具に使われる金属製の飾り金具のことを指します。印金は、金や銀などの貴金属で作られており、仏教美術においては、装飾品として重要な役割を果たしています。印金には、仏像の玉手箱や宝冠などに使われる「宝印金」と、線香や花立て、ろうそく立てなどに使われる「器具印金」の2種類があります。宝印金は、仏像の身体を装飾するために使われ、縁起物や装飾品のような形状を持つことが多く、光り輝く金属の輝きが美しいです。一方、器具印金は、線香や花立てなどの道具に使われ、装飾とともに機能的な役割も持ちます。印金は、寺院の中で作られることが多く、鋳造や彫刻技術に優れた職人たちによって作られています。また、印金は、仏教美術において、美しい装飾とともに、仏像や仏具の意味を表現する重要な要素でもあります。仏教の教えや信仰を伝えるうえで欠かせないものであり、仏教寺院の伝統文化の一つとして、多くの人々に愛されています。

洒水器(しゃすいき):仏教寺院などにおいて、清浄な水をまくための道具です。仏教では、水をまくことによって、浄化や清め、そして生命の再生を表現するとされています。洒水器は、このような仏教の教えを実践するための道具として、広く用いられています。洒水器は、水をまくための容器と、水をまくための先端部分がつながった形状をしています。洒水器の先端部分は、水をまくように穴があいていて、広く水をまくことができます。また、洒水器には、手で持ちやすいように取っ手がついているものが多く、水をまく際に安定感をもたらします。洒水器は、主に仏教寺院の僧侶が用いる道具ですが、一般の人々にも広く知られています。例えば、仏教行事や法要の際に、信徒たちが水をまくために使用されることがあります。また、洒水器は、日本の伝統文化において、庭園などで美しい水景を演出するためにも用いられています。洒水器は、仏教の教えを実践するための重要な道具であり、清めや浄化といった仏教の教えを体現するものとされています。また、洒水器は、日本の文化にも深く根付いた道具であり、美しい庭園や景観をつくり出すためにも欠かせないものです。

仏飯器(ぶっぱんき):仏教寺院において、仏様に供える飯を盛るための器具のことを指します。仏教では、食事は、生命を維持するためのものとしてだけでなく、精神的な充実や修行の一環としても重要視されています。仏飯器は、このような教えに基づいて、仏様への供養を行うために使われます。仏飯器には、銀、銅、真鍮、陶器など様々な素材で作られたものがあります。形状も、円形や四角形など様々な種類があります。また、仏教寺院によっては、仏様に供える食事を盛りつける前に、仏飯器を清める儀式を行うことがあります。仏飯器は、仏教の教えを体現する道具として、寺院内で大切に保管されています。仏飯器は、仏様に供える飯を盛るための道具であるとともに、仏教の教えを体現する装置とされ、仏教美術の一部として、美しい装飾が施された仏飯器も存在します。仏教信仰の重要な要素の一つである仏飯器は、現代でも仏教寺院や仏教信仰を持つ人々に愛され続けています。

杢柾(もくしょう):仏教寺院において、木材を削って作られる細長い棒のことを指します。主に、仏教儀式において使用され、木槌(もくつち)や金槌(かなづち)とともに、調和のとれた音を響かせることが目的とされています。杢柾は、主に松や桧などの軽い木材を用いて作られます。また、形状については、細長い形状をしており、先端部分が細くなっているのが一般的です。仏教儀式においては、法要の調和を整え、安定感を与えるために使用されます。また、杢柾は、独特の音色をもち、仏教儀式において、静謐な雰囲気を作り出すために欠かせない道具とされています。杢柾は、仏教寺院において、多くの僧侶によって使用されています。また、一般の信徒たちも、仏教儀式に参加する際に使用することがあります。仏教儀式における杢柾の音色は、参加者たちにとって、心を癒し、静寂の中で深い瞑想に浸ることを可能にします。杢柾は、仏教の教えを実践するための重要な道具であり、静謐な雰囲気を作り出すことによって、仏教儀式において、参加者たちの心を導く役割を果たします。

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