火葬後に残る体内固定用(SPプレートチタン)プレートとは?骨壺に入れる・入れないの判断を解説

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火葬を終え、収骨の場に立ち会ったとき、
ご遺族の方が金属片を見つめながら
「これは何でしょうか?」
「骨壺に入れるものなのですか?」
と戸惑われる場面があります。

それが、体内固定用プレート(SPプレートチタン)やスクリューと呼ばれる医療機器です。

私は現役の火葬場職員として、日々ご遺族と向き合いながら業務に携わっています。
本記事では、医療行為の是非には踏み込まず、
「火葬後に何が残るのか?」
「プレートをどう扱うのか?」
という点に焦点を当て、火葬ディレクター™ができるだけ分かりやすくお伝えします。

体内固定用プレートとは何か

体内固定用プレートは、主に頭蓋骨の骨折や脳疾患の治療に用いられる医療機器です。
事故や病気などで損傷した骨を、正しい位置で安定させ、骨の癒合を助ける役割を担っています。

主な構成品には、次のようなものがあります。

プレート

骨折した骨片と元の骨(母床骨)を連結・固定する金属製の板です。
骨の形状に合わせて選択され、必要に応じて曲げ加工が行われます。

メッシュ

骨折部や欠損部を覆うための網状のプレートです。
欠損が大きい場合などに、骨の形を補う目的で使用されます。

スクリュー

プレートやメッシュを骨に固定するためのネジです。
これにより、骨癒合まで安定した状態が保たれます。

医療現場での使用とその後

これらの医療機器は、患者さん一人ひとりの状態に合わせ、形状や寸法を選択して使用されます。
人工骨と併用される場合もあり、欠損部を補ったうえで固定されることもあります。

本来は、骨癒合までの一定期間(おおよそ8~12週間)で機能するよう設計されており、
治療計画によっては骨癒合後に抜去されることもあります。

しかし、体調や年齢、病状などの理由から、
抜去されないまま体内に残るケースも決して少なくありません。

なぜ火葬後に残るのか?

火葬では、身体の組織は高温によって骨灰化しますが、
チタン合金などの金属製医療機器は変色などは認められますが、沸点の関係上消失しません。そのため、火葬後の収骨時に、

  • プレート
  • メッシュ
  • スクリュー

といった金属部品が、ご遺骨とは別に残ることがあります。実はこの事例はあまり特別なことではなく、皆さんはなかなか訪れることのない火葬場の現場では日常的に確認されるものです。

骨壺に収める?収めない?結論からお伝えします!!

ご遺族から最も多く寄せられる質問が、
「このプレートは骨壺に収めるべきなのでしょうか?」
というものです。

結論から申し上げますと、
体内固定用プレートを骨壺に収めるかどうかに、基本的に共通の決まりはありません。最終的な判断は、

  • ご家族・お身内のお気持ち
  • 地域の慣習
  • 納骨先のルールやご意向
  • 後日散骨などの都合

を踏まえて行われます。

骨壺に収めるケース

次のようなお気持ちから、骨壺に収める選択をされるご遺族もいらっしゃいます。

  • 生前を支えた故人さまの身体の一部として一緒に収めたい
  • 生前の治療を支えてくれた大切な存在だと感じる
  • 「すべてを一緒に見送りたい」という想い

火葬場によっては、冷却直後で非常に熱を帯びており、ご遺骨とは分けて包み、骨壺の中に納める対応を行うこともあります。
その際は、ご収骨の流れや骨壺の大きさや火葬場のルールにご配慮しながらご案内します。

骨壺に収めないケース

一方で、骨壺に収めない選択をされるご遺族も多くいらっしゃいます。理由としては、

  • 医療機器であり、ご遺骨とは性質が異なる(プレートはご遺骨ではない)
  • 重さや大きさが気になる
  • 納骨先(お墓・納骨堂・散骨)で制限がある

といった点が挙げられます。もし骨壺へ収めない場合は、火葬場が施設のルールに従って適切に取り扱います。

火葬場職員としてお伝えしたいこと

体内固定用プレートやスクリューは、
故人の人生の中で、治療を支えてきた医療の痕跡です。それを

  • 骨壺に収める
  • 収めない

どちらを選んでも、「正しい」「間違い」は基本的にありません。大切なのは、お家族やお身内がご納得できる形で最後にお見送りできるかどうかです。

お葬式中、特に火葬場では、精神的にも時間的にも余裕が少ない状況です。
その場で判断に迷われるのは、決して不自然なことではありません。もし迷われた場合は、葬祭業者に意向を伝えたり、分かる場合は事前に火葬場に相談してください。

おわりに

火葬後に残るものは、ご遺骨だけではありません。
そこには、生前に故人さまが生きてこられた時間を支えた医療の記録が残ることもあります。その一つひとつをどう受け止め、どう見送るか。その答えは、ご葬家ごとに違っていて良いのだと思います。

本記事が、
知らなかった不安を「知っていれば受け止められる理解」へ変える助けとなれば幸いです。

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