おはようございます。火葬ディレクターです。この時期になると悩ましい年賀状のやりとり1つである「喪中はがき」の送り方についてです。
喪中はがき、通称「年賀欠礼状」とも呼ばれる通知状は、日本の文化において家族や親戚が亡くなった場合、通常毎年年賀状をやりとりしている人々に対して、喪中であることと新年の挨拶を控える旨を伝える挨拶状です。
1. 喪中はがきの目的:
喪中はがきの主な目的は、亡くなった家族や親戚を持つ家庭が、通常の年賀状のやりとりを中断し、新年の挨拶を控えることを知らせることです。これにより、喪中の家庭が新年の祝賀行事から一時的に離れ、喪に服す期間を尊重できるようになります。喪中はがきの正式名称は「年賀欠礼状」であり、訃報を伝えることが目的ではなく、年賀状の送付を遠慮する旨を伝えるものです。
2. 喪中の期間:
喪中の期間は一般的に故人の葬儀や告別式が終わった後、通常7日から49日間にわたります。ただし、地域や風習によって異なることがあり、一部の地域では13カ月を喪に服する習慣も存在します。喪中の期間中、喪家は祭事や祝賀事への参加を制限し、喪に服すための時間と空間を提供します。この期間は故人を偲び、喪家に対する配慮と尊重を示すものです。
3. 喪中はがきの送付時期と対象:
喪中はがきは通常、年賀状を交換している親族や友人、故人と親交の深かった人々へ発送されます。送付時期は一般的には亡くなった年の11月上旬から12月上旬にかけて送られることが多いです。これは、相手が年賀状の印刷や送付の準備を始める前に、年賀状を控える旨を知らせるためです。また、亡くなったのが12月の場合、寒中見舞いとして送付することもあります。寒中見舞いは、元旦から節分(2月3日)頃までに届くように送られます。遅れて通知する場合は「余寒見舞い」として送付されます。これらの送付時期は、敬意をもって喪中を通知し、年賀状のやりとりを中断することを示す重要なスケジュールです。
4. 喪中の対象となる親族の範囲:
一般的に、喪中の対象となる親族の範囲は近親者が亡くなった場合です。これには、配偶者、父母、子どもの一親等のほか、祖父母、兄弟姉妹、孫など、二親等以内の親族が含まれます。ただし、故人との親交の深さによっては、三親等以上の親族が亡くなった場合でも喪中とすることがあるようです。対象親族の範囲は一般的に広いですが、喪家の状況や地域によって異なることもあります。
5. 使用するはがきの種類:
喪中はがきに使用されるはがきの種類は、郵便局で購入できる通常の年賀状(郵便はがき)と、私製のはがきの2つがあります。通常の年賀状は、表面に「胡蝶蘭」柄などがプリントされており、料額印面にも胡蝶蘭柄があります。このはがきは切手を貼らずに投函でき、1枚あたりの料金は63円です。一方、私製のはがきは切手を貼る必要があり、注意が必要です。切手には「弔事用63円普通切手・花文様」という特別な弔事用切手を使用することが一般的です。これにより、喪中はがきは華美な印象を与えず、故人への敬意を示します。
まとめ:
喪中はがきは、日本の文化において亡くなった家族や親戚を偲び、新年の祝賀行事を控えるための大切な手段です。送付時には、配慮深く相手に通知し、思いやりと敬意を表すことが重要です。喪中はがきの伝統は、日本社会における家族や親戚への尊重と配慮を示す一環として、今日でも大切にされています。
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